Claude Duetとは。Anthropicの新しいClaude エージェントの機能と安全設計

Anthropicが、Claudeが能動的に働く新アプリ「Claude Duet」のリサーチプレビューを始めたと報じられています。席を離れても作業を続け、本人の代わりに動く前に確認を取る、新しいClaude エージェントです。

ただ、日本語で読める速報は機能の紹介が中心で、「どこまで任せてよい仕組みなのか」「報道のどこまでが確かなのか」までは分かりにくいという方も多いのではないでしょうか。

そこで本記事では、次の点を整理します。

  • Claude Duetとは何か、誰がどのように使えるのか
  • 毎朝のブリーフ、コネクタ、Claude Opus 5.5との関係など、Duetにできること
  • 資格情報や機密情報の扱いなど、安全設計の中身
  • 報道の確度と、日本企業にとっての意味(解釈として分けて記載)

本記事は、Anthropicの公式ページと、CNBC、Engadgetの報道に基づいています。報道ベースの内容には「と報じられています」と付け、事実と解釈を分けて書きます。Claude エージェントの権限設計や社内ルールを考えるAI・DX推進のご担当者は、ぜひ最後までご覧ください。

「エージェント型AIの導入や社内ルールの整備を、自社の状況に合わせて相談したい」という方は、リベルクラフトへご相談ください。

⇨リベルクラフトへの無料相談はこちら

Claude Duetとは。Anthropicが発表したClaude エージェントのアプリ

Claude Duetは、Anthropicが開始したリサーチプレビューの新アプリで、Claudeが能動的なエージェントとして働くものです。発表は米国時間の水曜日に行われ、報道は2026年10月21日付です。まず要点を4つに絞って確認します。

  • AnthropicがClaude Duetのリサーチプレビューを開始しました。
  • 注意が必要なことを知らせ、頼まれた作業をこなし、席を離れても作業を続けます。
  • 本人の代わりに動く前に、確認を取ります。
  • 対象は、抱える業務が多い専門職と小規模事業の経営者です。
Claude Duetの発表内容を4点にまとめた図解。リサーチプレビューの開始、通知と作業の代行、対象、提供形態とウェイトリスト登録

図解:Claude Duetの発表で押さえたい4つの要点

Claude エージェントとは。用語の定義

AIエージェントとは、人が一つひとつ指示しなくても、目的に向けて手順を考え、外部のアプリなどの道具を使って作業を進めるAIを指します。Duetの説明にある「能動的」とは、使う人が話しかけるのを待つだけでなく、AIの側から知らせたり動いたりすることです。

リサーチプレビューとは。今回の提供段階

リサーチプレビューとは、製品の完成を待たずに、利用者へ先行して提供し、使われ方や課題を集める公開の形です。機能や条件が今後変わる余地があり、一般提供の時期は、確認できた資料には記載がありません。なお、AnthropicはClaudeを開発する企業です。

Claude Duetでできること。毎朝のブリーフから席を離れても続く作業まで

ここまでDuetの概要を説明しました。次に、Claude Duetで何ができるのかを、公式の説明に沿って4つの動きに分けて整理します。

  • 知らせる:注意が必要なことを、使う人に知らせます。
  • こなす:頼まれた作業を実行します。
  • 続ける:使う人が席を離れても、作業を続けます。
  • 確認を取る:本人の代わりに動く前に、使う人へ確認します。
Duetにできることを4点にまとめた図解。毎朝のブリーフ、単純作業、ダッシュボード作成や予測、6,000超のコネクタとプラグイン

図解:Duetにできること。毎朝のブリーフから複雑な作業まで

毎朝のブリーフ

Duetは、毎朝、短いブリーフを送ります。ブリーフとは、短くまとめた状況報告のことです。Duetの場合は、接続したアプリの中の重要事項をまとめたものです。秘書のように働くAIエージェントアプリとも読めますが、これは解釈で、Anthropicが秘書という言葉で説明しているわけではありません。

単純な作業から複雑な作業まで

単純な作業の例が、会議の調整です。複雑な作業の例が、多数のツールを組み合わせたダッシュボードの作成と、財務や売上の予測の作成です。複数のツールにまたがる作業まで視野に入れた設計と読み取れますが、実際の精度は、今回の資料からは分かりません。

Claude Duetの対象と提供形態。Claude Maxなどのプラン、料金、ウェイトリスト

前の節では、Duetにできることを見ました。次に、誰がどの環境でDuetを使えるのかを確認します。「claude duet 使い方」や「claude duet 料金」を調べる方に向けた整理です。

提供形態は、次の4点です。

  • 対象:抱える業務が多い専門職と、小規模事業の経営者です。
  • 提供先:iOSとAndroidの単体アプリ、およびclaude.aiです。
  • プラン:プレビュー期間中は、ProとMaxのプランに含まれます。Claude Maxを契約している方も、対象のプランに入ります。
  • 利用上限:Claude全体の上限と共通です。

利用には、ウェイトリストへの登録が必要です。ウェイトリストとは、順番待ちの登録名簿のことです。登録した人から順に使えるようにする仕組みで、順番や招待の時期は、確認できた資料に記載がありません。

料金について、Anthropicの説明から確認できたのは、プランに含まれるという点までです。金額は、Engadgetが、Proプランを月額20ドルと伝えています。

利用上限が共通ということは、Duetの利用が、Claude本体と同じ枠の中で数えられるということです。Duetを頻繁に動かすほど、ほかの用途に使える枠が減る可能性があると考えられます。これは解釈です。利用の流れは、ウェイトリストに登録し、ProまたはMaxのプランで、アプリかclaude.aiから使う形です。

ここまでClaude Duetの提供形態を解説しましたが、「エージェント型AIを社内で使わせたいが、どこまで権限を渡すか判断できない」という方は、リベルクラフトへご相談ください。

リベルクラフトでは、エージェントに渡す権限と承認の位置を整理し、社内ルールに落とし込む支援が可能です。ただ、作るだけでなく、小さな業務で試して見直せるため、自社に合った導入が可能。

以下のリンクからまずは詳細をチェックしてみてください。

⇨リベルクラフトへの無料相談はこちら

Claude Opus 5.5を軸に設計。6,000超のコネクタとClaude エージェントの土台

ここまでは、誰がどの環境で使えるかを見ました。次に、Duetの土台になっているモデルと、外部のアプリとのつながり方を見ます。

Claude Opus 5.5との関係

Anthropicは、DuetをClaude Opus 5.5を軸に設計したと説明しています。Claude Opus 5.5は、Anthropicが提供するClaudeのAIモデルの名称です。モデルとは、文章を理解して生成する、AIの頭脳にあたる部分を指します。今回の資料から確認できたのは、Duetの土台になっているという点までで、性能の数値などは確認できていません。

コネクタとプラグインとは

公式ページは、Duetが6,000を超えるコネクタとプラグインに対応するとしています。コネクタとは、AIが外部のアプリやサービスにつながるための接続口のことです。プラグインとは、AIに機能を追加する拡張部品を指します。

つなげられるアプリが多いほど、毎朝のブリーフが扱える範囲も広がると考えられます。これは解釈です。なお、公式ページの画面例の金額や件数はサンプル表示で実績ではないため、本記事では扱いません。

接続アカウントは数時間おきに確認

Engadgetは、Duetが接続アカウントを数時間おきに確認すると伝えています。常時確認すると、プランの利用上限を早く使い切ってしまうためだという、Anthropicの説明も併せて伝えられています。リアルタイムに監視し続けるのではなく、一定の間隔で確認する設計のため、急ぎの連絡をすぐに拾う用途には、この間隔が影響する可能性があります。これは解釈です。

Claude Duetの安全設計。資格情報、機密情報、承認の3つの止まり方

ここまで、Duetのできることと土台を整理しました。次に、エージェント型のAIで気になる、安全面の設計を確認します。Duetが止まる位置は、資格情報、機密情報、本人の承認の3種類です。内訳は、次の表のとおりです。

Duetの安全対策と注意点を4点にまとめた図解。資格情報を直接見ない、最上位の機密情報の拒否、読み違いの可能性、確認の間隔

図解:Duetの安全設計と注意点

止まる位置内容出どころ
資格情報パスワードやサインイン用トークンを、Duetが直接見ないAnthropic
最上位の機密情報クレジットカード番号や公的身分証の共有要求を拒否するAnthropic
明示指示が必要な情報健康や個人の資金に関する情報は、明示的に送るよう指示した場合のみ通すAnthropic
本人の承認本人の代わりに動く前に、確認を取るAnthropic

この表から読み取れるのは、止まる位置が、情報の種類と、動作の前の2つの軸で決められている点です。

資格情報を直接見ない設計

Anthropicは、資格情報の扱いがClaude Managed Agentsの設計に沿っており、パスワードやサインイン用トークンをDuetが直接見ることはないと説明しています。資格情報とは、アプリにログインするためのパスワードや、ログイン状態を保つトークンのことです。Claude Managed Agentsの詳しい仕様は、確認できた資料には記載がありません。

最上位の機密情報は拒否

新しい専用の分類器とシステムプロンプトにより、クレジットカード番号や公的身分証などの最上位の機密情報を共有する要求は、拒否されます。分類器とは、入力された内容の種類を自動で見分ける仕組みです。システムプロンプトとは、AIに事前に与えておく指示文のことです。健康や個人の資金に関する情報は、使う人が明示的に送るよう指示した場合にのみ通されます。

第三者による検証

Anthropicは、レッドチームと外部企業がDuetのペネトレーションテストを実施し、公開のバグバウンティ制度の対象にもなっていると説明しています。ペネトレーションテストとは、攻撃者の視点でシステムの弱点を実際に探す検査です。バグバウンティとは、脆弱性を報告した人に報奨金を支払う制度です。検証結果の中身は、確認できた資料に記載がありません。

Claude Duetと競合の動き。Meta Muse、OpenAI Dotsとの関係

ここまで、Duetの安全設計を整理しました。次に、Duetが置かれた市場の状況を、報道の範囲で整理します。

CNBCとEngadgetは、Duetを、MetaのMuseとOpenAIのDotsに対抗する、個人向けのAIエージェントとして伝えています。個人向けのAIエージェントとは、仕事や生活の用事を、使う人の代わりに進めるAIを指します。

製品提供元報じられている内容出どころ
Claude DuetAnthropicプレビュー期間中はProとMaxに含まれる。Proは月額20ドルAnthropic、Engadget
MuseMetaザッカーバーグCEOが決算説明で、米国とカナダで1,000万人超がパーソナルエージェントを設定したと述べたCNBC
DotsOpenAI月額100ドルからのプロ向けの層に限られるEngadget

この表の数字は、出どころも条件も異なるため、優劣を示すものではありません。MuseとDotsの内容は、CNBCとEngadgetの報道のみで、Anthropic側の一次資料では確認できていません。大手のAI企業が、個人向けのエージェントという同じ領域で製品を出している状況がうかがえます。これは報道を踏まえた解釈です。

Claude Duetの報道の確度。確認できたことと、誤解しやすい点

ここまで、競合との関係を見ました。次に、どこまでが確認できていて、どこからが確認できていないのかを整理します。

区分内容出どころ
確認できたリサーチプレビューの開始、対象、提供先Anthropicの公式ページ
確認できたClaude Opus 5.5を軸にした設計、6,000超のコネクタとプラグインAnthropicの公式ページ
確認できた資格情報、機密情報、承認の扱いAnthropicの公式ページ
報道のみ接続アカウントを数時間おきに確認するEngadget
報道のみ競合の利用者数と料金CNBC、Engadget

Duet自体の仕様の多くは公式ページで確認でき、競合や細かい運用は報道が頼りです。

まだ確認できていないこと

確認できていない点は、次のとおりです。

  • 米国限定かどうか。公式ページの一つは「in the US」と書き、Engadgetは米国の購読者のみとしています。一方、発表文の取得できた範囲には、記載がありません。
  • Proプランの扱い。Anthropicの発表文は、プレビュー中からProとMaxに含まれるとしています。一方、Engadgetは、一般提供の後にProでも使えるようになると書いており、食い違っています。
  • 一般提供の時期と、ウェイトリストの順番や招待の時期。資料に記載がありません。
  • 仮想マシン上でバックグラウンド実行するという点。Engadgetのみの記述で、Anthropicの原文では確認できていません。
  • 発表文の後半。取得した本文は途中で切れており、テスターの利用例の後半や、追加のセーフティ情報は確認できていません。

日本で使えるかどうかも、これらの確認できていない点と関係します。日本企業は、公式の最新情報を確認する必要があります。

Anthropic自身が述べた弱点

Anthropicは、Duetがまだ初期段階にあり、スレッドを読み違えたり、緊急度の判断を誤ったりする可能性があると述べたと報じられています。スレッドとは、メールやチャットの一連のやり取りのことです。また、職場向けに設計したため、チケット予約などの私的な用事は、それほど得意ではないとも述べたと報じられています。

Claude Duetの誤解しやすい点

ここまでの内容から、誤解しやすい点を3つ整理します。

  • 「何でも自動でやってくれる」という誤解。本人の代わりに動く前に確認を取る設計で、読み違いも起こりうるとAnthropicが述べています。
  • 「パスワードを預ける必要がある」という誤解。Duetがパスワードやサインイン用トークンを直接見ることはないと、Anthropicは説明しています。
  • 「全プランで今すぐ使える」という誤解。現時点はProとMaxのプランが対象で、ウェイトリストへの登録が必要です。

Claude Duetは日本企業にどう関係するか。エージェントの権限設計と運用ルール

ここまでは、報道と公式ページから確認できる内容でした。ここからは、日本企業の担当者がDuetのようなClaude エージェントをどう見ればよいかを、解釈として整理します。

Duetは、専門職と小規模事業の経営者に向けた個人用のアプリです。ただ、仕事で使うアプリにつなぐ点は、会社のデータを扱うAIエージェント全般に共通します。調査や予測の作成といった知的業務(知的業務(ナレッジワーク))の一部をAIが代行する流れが進めば、社内の誰がどの権限でAIを動かすのかという論点が出てきます。

そこで、エージェント型のAIを社内で検討するときの進め方を、次の5つのステップで整理します。これは本記事の解釈であり、Anthropicの推奨ではありません。

  1. 渡す権限の範囲を決める。AIに読ませる情報と、動かしてよい操作を、アプリごとに書き出します。担当は、AI・DX推進の担当者と、各部門の責任者です。
  2. 承認を挟む位置を決める。Duetが本人の代わりに動く前に確認を取るのと同じように、メールの送信、支払い、外部への共有の前に、人の承認を置きます。
  3. 接続するアカウントを棚卸しする。Duetは6,000超のコネクタとプラグインに対応するとされています。つなげられる先が多いほど、どれをつなぐかを決めておく必要があります。
  4. 個人利用と業務データの線引きを決める。個人向けのプランで、業務のデータを扱ってよいかを、社内の利用ルールに明記します。
  5. 小さな業務で試す。会議の日程調整のような、単純で影響の小さい作業から始め、読み違いが起きる頻度を記録します。

Anthropicが読み違いや緊急度の誤判断が起こりうると述べている点は、5つ目のステップの根拠になります。また、資格情報を直接見せない、最上位の機密情報は拒否するといった設計は、自社でエージェントを作る場合にも参考になります。どの情報で止めるのかを、先に決めておく考え方です。

まとめ

本記事の要点は、次の4つです。

  • AnthropicがClaude Duetのリサーチプレビューを始めたと報じられています。毎朝のブリーフ、作業の代行、席を離れても続く作業、実行前の確認が特徴です。
  • 対象は専門職と小規模事業の経営者です。プレビュー中はProとMaxのプランに含まれ、ウェイトリストへの登録が必要です。
  • 資格情報を直接見ない、最上位の機密情報は拒否する、実行前に確認を取る、という止まる位置が設計されています。一方、Anthropic自身が、読み違いが起こりうると述べています。
  • 米国限定かどうか、Proプランの扱い、一般提供の時期は、確認できていません。日本企業は、権限と承認の位置を決めて、小さく試すことが現実的と考えられます。

Claude エージェントの導入と権限設計の相談は「リベルクラフト」

エージェント型のAIは、どの権限を渡すのか、どこで人が確認するのかを決めないまま使い始めると、判断に迷う場面が増えます。

リベルクラフトでは、AIエージェントの開発支援から、社内の利用ルールの整備、社内文書を参照して回答するRAGの仕組みづくりまでを一貫して支援しています。

  • エージェント型AIに渡す権限の範囲と、承認を挟む位置を整理したい
  • 接続するアプリやアカウントの棚卸しと、利用ルールの作成を進めたい
  • 自社の業務に合わせたAIエージェントを、小さく試しながら作りたい

という方は、リベルクラフトへお気軽にご相談ください。

リベルクラフト公式サイト

⇨リベルクラフトへの無料相談はこちら

AI・データの実務スキルを、ご自身で身につけたい方には、現場を知る講師のフィードバックを受けながら学べる Craft College もあります。

⇨Craft Collegeの詳細はこちら

参考情報

本記事は、Anthropicの発表を伝えた次の報道記事の内容をもとに、まとめています。

この記事を書いた人

慶應義塾大学で金融工学を専攻。 卒業後はスタートアップのデータサイエンティストとして、AI・データ活用コンサルティング事業などに従事。 その後、株式会社セブン&アイ・ホールディングスにて、小売・物流事業におけるAI・データ活用の推進に貢献。 株式会社リベルクラフトを設立し、AIやデータサイエンスなどデータ活用領域に関する受託開発・コンサルティングや法人向けトレーニング、教育事業を展開。

関連記事

無料相談