AIエンジニアに役立つ資格8選。選び方と学習の順番も解説
「AIエンジニアを目指すなら、どんな資格を取ればいいのだろう」という方も多いでしょう。
G検定・E資格・AWS認定など、AIに関連する資格は数多くあり、名前を並べられても、自分の状況にどれが合っているのか、そもそも資格が本当に必要なのか判断しづらいものです。しかも資格の体系は毎年のように更新されており、少し前の情報のまま調べていると、すでに新規受験を終了した資格を紹介している記事に当たることもあります。
そこで本記事では、
- AIエンジニアに資格が必要かどうかの整理
- 資格を3つの種類に分けた全体像
- 2026年時点でおすすめできる資格8選
- 目的別の資格の選び方と、学習時間・費用の目安
についてわかりやすく解説します。AIエンジニアを目指して資格の取得を検討している方は、ぜひ最後までご覧ください。
「資格の前に、実装力そのものを体系的に身につけたい」という方は、リベルクラフトへご相談ください。
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AIエンジニアに資格は必要か。取得する意味を整理する
まず、AIエンジニアという職種を目指すうえで、資格が本当に必要なのかを整理しておきましょう。
資格が「必須」ではない理由
AIエンジニアになるために、法律で定められた必須資格はありません。 実務未経験でも、ポートフォリオや実装経験があれば採用に至るケースは珍しくなく、逆に資格を持っていても実装経験がなければ即戦力として評価されにくいのが実態です。求人票を見ても「〇〇資格必須」という条件はほとんど見られず、Python等の実装経験やGitHub上の成果物が重視される傾向にあります。
それでも資格を取得するメリット
一方で、資格取得には次のようなメリットがあります。
- 知識の抜け漏れを体系的に確認できる:独学だと偏りやすい学習範囲を、シラバスに沿って網羅的に押さえられる
- 客観的なスキル証明になる:未経験からの転職・案件獲得の場面で、学習意欲と基礎知識を数値で示せる
- 学習のペースメーカーになる:試験日という締め切りがあることで、独学特有の挫折を防ぎやすい
つまり、資格は「なくても働けるが、あると学習の効率と客観的な証明力が上がるもの」と捉えるのが実態に近いといえます。
AIエンジニアに役立つ資格の全体像。3つの種類で整理する
資格が持つ意味を整理したところで、次にAIエンジニアに関連する資格の全体像を見ていきましょう。

AIエンジニアに関連する資格は、大きく3つの種類に分けられます。
基礎知識を証明する資格
AI・ディープラーニングの基礎知識や、AI活用の全体像を理解していることを証明する資格です。G検定のように受験資格に制限がなく、未経験からでも挑戦しやすいのが特徴です。
実装力を証明する資格
プログラミングによるモデルの実装力や、データ分析の実務スキルを証明する資格です。E資格やPython3エンジニア認定データ分析試験のように、コードを書く力そのものが問われます。
クラウド実務力を証明する資格
AWS・Microsoft Azure・Google Cloudといったクラウド基盤上で、AIモデルを構築・運用するスキルを証明する資格です。実務でモデルをクラウド環境にデプロイする機会が多いAIエンジニアにとって、実務直結度の高い資格群といえます。
AIエンジニアにおすすめの資格8選
資格の全体像が分かったところで、それぞれの分類を代表する資格を具体的に見ていきましょう。
| 資格名 | 主催団体 | 難易度目安 | 受験料目安(税込) |
|---|---|---|---|
| G検定 | 日本ディープラーニング協会(JDLA) | 入門 | 13,200円(学生5,500円) |
| E資格 | 日本ディープラーニング協会(JDLA) | 上級 | 33,000円(学生22,000円) |
| Python3エンジニア認定データ分析試験 | Pythonエンジニア育成推進協会 | 初級〜中級 | 11,000円 |
| 統計検定2級 | 統計質保証推進協会 | 中級 | 7,000円前後 |
| データサイエンティスト検定(DS検定)リテラシーレベル | 日本データサイエンティスト協会 | 初級〜中級 | 10,000円前後 |
| AWS Certified AI Practitioner | Amazon Web Services | 入門 | 100USD前後 |
| AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate | Amazon Web Services | 中級 | 150USD前後 |
| Microsoft Azure AI Fundamentals(AI-900) | Microsoft | 入門 | 100USD前後 |
上記の受験料・難易度は執筆時点(2026年8月)の目安です。改定される場合があるため、受験前には必ず各公式サイトで最新情報を確認してください。
G検定(ジェネラリスト検定)
G検定は、日本ディープラーニング協会(JDLA)が主催する、AI・ディープラーニングに関する基礎知識を問う検定です。 受験資格に制限がなく、オンラインで受験できるため、AIエンジニアを目指す第一歩として最も選ばれやすい資格です。出題形式はオンライン試験100分・小問145問程度で、受験料は一般13,200円、学生5,500円です(出典:JDLA公式「G検定」)。2026年第3回試験では8,305名が受験し、6,843名が合格しており、合格率は8割前後で推移しています(出典:JDLA「2026年 第3回 G検定 開催結果」)。
E資格(エンジニア資格)
E資格は、同じくJDLAが主催する、ディープラーニングを実装できる知識とスキルを証明する資格です。 G検定が基礎知識の理解度を問うのに対し、E資格は実装力そのものを問う点が異なります。受験資格として、JDLA認定プログラムを試験日から過去2年以内に修了している必要があり、受験料は一般33,000円、学生22,000円です(出典:JDLA「E資格受験申込」)。認定プログラムの受講に別途数万円〜数十万円かかるため、G検定より学習コストが高い点は押さえておきましょう。
Python3エンジニア認定データ分析試験
Python3エンジニア認定データ分析試験は、Pythonを使ったデータ分析の実務スキルを問う資格です。 NumPy・pandas・Matplotlibといった、AI開発の前提となるデータ処理ライブラリの理解度が問われます。受験料は11,000円程度で、AIエンジニアが最初に習得すべきプログラミング言語であるPythonの実装力を、客観的に確認できる資格として位置づけられます。
統計検定
統計検定は、統計学の知識を段階別に認定する資格で、AIモデルの精度評価や仮説検証の土台になる数学的素養を証明します。 2級では大学基礎課程レベルの統計学が出題範囲で、受験料は7,000円前後です。AIエンジニアの実務では、モデルの評価指標を正しく解釈する場面が多く、統計の基礎はディープラーニングを学ぶ前提知識としても重要です。
データサイエンティスト検定(DS検定)リテラシーレベル
データサイエンティスト検定は、データサイエンティスト協会が主催する、データ活用の実戦スキルを問う資格です。 リテラシーレベルは、データサイエンス・データエンジニアリング・ビジネス力の3つの領域を横断的に扱うため、AIエンジニアがデータサイエンティストと協業する際の共通言語を学ぶのに役立ちます。受験料は10,000円前後です。データサイエンスという概念そのものの整理は、以下の記事で詳しく解説しています。
参照記事:データサイエンスとは。身近な例・仕事内容・学び方まで初心者向けに解説
AWS Certified AI Practitioner
AWS Certified AI Practitionerは、AWS環境における生成AI・機械学習の基礎知識を証明する、Foundationalレベルの認定資格です。 クラウド上でAIサービスを利用・実装する機会が多いAIエンジニアにとって、クラウドベンダー資格の入門として位置づけられます。
なお、以前はAWS Certified Machine Learning – Specialty(MLS-C01)という資格が機械学習分野の代表的な認定でしたが、2026年3月31日をもって新規受験が終了しています(出典:AWSエンジニアキャリア「AWS認定 機械学習(ML Specialty)は2026年3月31日で廃止」)。現在は、Foundationalレベルの本資格と、後述するAWS Certified Machine Learning Engineer – Associate、さらに新設されたAWS Certified Generative AI Developer – Professionalという体系に移行しています(出典:AWS公式認定ページ)。古い情報のまま「ML Specialty」を目指さないよう注意しましょう。
AWS Certified Machine Learning Engineer – Associate
AWS Certified Machine Learning Engineer – Associateは、AWS上での機械学習モデルの構築・運用スキルを証明する、Associateレベルの認定資格です。 前述のAWS Certified Machine Learning – Specialtyの実質的な後継にあたる資格で、モデルの構築だけでなく、パイプライン構築や本番運用といったMLOpsの領域まで出題範囲に含まれます。AWS環境での実装経験を積みたいAIエンジニアにとって、実務直結度の高い資格です。
Microsoft Azure AI Fundamentals(AI-900)
AI-900は、Microsoft Azure上でのAI活用の基礎知識を問う、Fundamentalsレベルの認定資格です。 特定のクラウド基盤に依存しない基礎知識が中心のため、これから所属先や案件で使うクラウドが未定の方が、最初の一歩として選びやすい資格です。より実装寄りのスキルを証明したい場合は、上位資格であるAzure AI Engineer Associateの取得を検討するとよいでしょう。
目的別、AIエンジニアの資格の選び方
具体的な資格が分かったところで、自分の目的に合わせてどの資格から着手すべきかを整理しましょう。

未経験からAIエンジニアを目指すなら
未経験の場合は、まずG検定でAI・ディープラーニングの全体像を掴み、並行してPython3エンジニア認定データ分析試験でプログラミングの実装力を固めるのが現実的な順序です。いきなりE資格やクラウド系の上位資格から着手すると、前提知識が不足して挫折しやすくなります。近い職種であるデータサイエンティストの未経験ロードマップも参考になります。
参照記事:未経験からデータサイエンティストを目指すロードマップ。実例も交えながら学習方法を解説
実装力を客観的に証明したいなら
すでにPythonでの実装経験がある場合は、E資格でディープラーニングの実装スキルを、統計検定で数学的な土台を証明するのが有効です。E資格は認定プログラムの受講が前提となるため、体系的なカリキュラムで学びたい方にも向いています。
クラウド環境での実務を担当するなら
案件・業務で扱うクラウド基盤が決まっている場合は、そのクラウドのAI認定を優先しましょう。AWSであればAI Practitionerから Machine Learning Engineer – Associateへ、Azureであれば AI-900から上位資格へと、Foundationalからステップアップする順序が基本です。クラウドが未定の場合は、まずAI-900やAWS Certified AI Practitionerのような入門資格で概念を押さえるところから始めると判断しやすくなります。
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AIエンジニアの資格取得にかかる勉強時間と費用の目安
資格の選び方が分かったところで、実際に取得するまでにかかる勉強時間と費用の目安を確認しましょう。
| 資格 | 勉強時間目安 | 費用目安(受験料+教材等) |
|---|---|---|
| G検定 | 40〜80時間 | 2万円前後 |
| Python3エンジニア認定データ分析試験 | 40〜80時間 | 2万円前後 |
| 統計検定2級 | 60〜100時間 | 2万円前後 |
| DS検定リテラシーレベル | 40〜80時間 | 2万円前後 |
| E資格 | 100時間以上(認定プログラム受講期間を含めるとさらに長期) | 数万円〜数十万円(認定プログラム受講費含む) |
| AWS・Azure系認定 | 40〜100時間(既存のクラウド知識による) | 2〜3万円前後 |
上記の勉強時間は、AI・プログラミング未経験からの目安です。プログラミング経験がある方は、実装系の資格をより短時間で習得できる傾向があります。
独学とスクール、それぞれの向き不向き
独学は費用を抑えられる一方、何を学ぶべきかの判断を自分で行う必要があり、特にG検定からE資格へ進む段階でつまずきやすいという声が多く聞かれます。一方でスクールは費用がかかるものの、学習順序があらかじめ設計されており、つまずいた箇所を都度質問できる環境があります。まずは独学でG検定レベルの基礎を掴み、そこから先の実装力習得はスクールで体系的に、という組み合わせ方も現実的な選択肢です。
AIエンジニアの資格取得後に注意すべきこと
学習コストが分かったところで、資格を取得したあとに注意すべき点を確認しましょう。
資格だけでは実務で通用しない理由
資格の学習範囲は、AIエンジニアに必要な知識の全体像を把握するのには役立ちますが、それだけで実務が回せるわけではありません。実際の案件では、要件が曖昧な状態から仕様を詰める力、既存システムとの連携、精度が出ない原因の切り分けなど、資格の出題範囲には含まれない実践的な判断が求められます。採用面接や案件選定の場面でも、資格の有無より「何を作ったことがあるか」というポートフォリオが重視される傾向は強まっています。
資格を実務スキルにつなげるための次の一歩
資格取得後に実務スキルへつなげるには、次のような取り組みが有効です。
- 学んだ知識を使って小さなアプリケーションを自作する:Kaggleのコンペティションに参加する、簡単なRAGアプリケーションを構築するなど、手を動かして実装経験を積む
- 公開されているコードを読む・改変する:オープンソースのAI関連リポジトリを読み、実際のコードがどう書かれているかを学ぶ
- 体系的なカリキュラムで実装経験まで積む:資格の学習で得た知識を、実務レベルの課題に適用する経験をスクール等で積む
つまり、資格は実装力を身につけるための「地図」であって、「実装力そのもの」ではないという理解が重要です。
まとめ
- AIエンジニアに必須の資格はないが、知識の体系化と客観的なスキル証明の手段として有効
- 資格は「基礎知識を証明する資格」「実装力を証明する資格」「クラウド実務力を証明する資格」の3種類に整理できる
- 代表的な資格はG検定・E資格・Python3エンジニア認定データ分析試験・統計検定・DS検定・AWS認定・Azure認定の8つ
- AWSの機械学習認定は2026年3月末に体系が更新されており、古い情報のまま学習を進めないよう注意が必要
- 未経験なら基礎資格から、実装力を証明したいならE資格・統計検定から、クラウド実務なら該当クラウドの認定からというように、目的別に選ぶのが現実的
- 資格取得後は、実装経験・ポートフォリオを積むことが実務で通用するための次のステップ
AIエンジニアに必要な実装スキルを身につけるなら「Craft College」へ
「資格の全体像は分かったけど、結局どこから手をつければいいか分からない」「資格の勉強だけで、実務で通用する実装力まで身につくか不安」と感じた方も多いのではないでしょうか。
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- 独学に不安があり、体系的なカリキュラムと伴走支援を受けながら学びたい方

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この記事を書いた人
慶應義塾大学で金融工学を専攻。 卒業後はスタートアップのデータサイエンティストとして、AI・データ活用コンサルティング事業などに従事。 その後、株式会社セブン&アイ・ホールディングスにて、小売・物流事業におけるAI・データ活用の推進に貢献。 株式会社リベルクラフトを設立し、AIやデータサイエンスなどデータ活用領域に関する受託開発・コンサルティングや法人向けトレーニング、教育事業を展開。

