データサイエンティストの資格8選。国家資格ではない実態と正しい取得順

「データサイエンティストになるには、どの資格を取ればいいのだろう」と悩んでいる方も多いでしょう。

調べてみると、DS検定・G検定・統計検定・E資格と名前だけが次々に出てきて、どれが自分に必要なのか、そもそも資格が要るのかさえ判断できないという状態になりがちです。

そこで本記事では、

・データサイエンティストに資格が必須ではない理由

・押さえておきたい資格8選と難易度・費用

・未経験から取るべき順番とその理由

・資格が採用にどこまで効くのか

をわかりやすく解説します。未経験からデータ職を目指す方は、ぜひ最後までご覧ください。

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データサイエンティストに資格は必須か。国家資格ではなく民間資格です

最初に結論をお伝えすると、データサイエンティストの資格は取得が必須ではありません。まずはこの前提を整理します。

データサイエンティストに国家資格は存在しない

「データサイエンティスト 国家資格」という検索が一定数あるように、国家資格があると考えている方は少なくありません。しかし、データサイエンティストという職種を認定する国家資格は存在せず、関連資格はいずれも民間団体が実施する民間資格です。

唯一、国家資格に該当するのは情報処理技術者試験(IPA)の区分に含まれる「データベーススペシャリスト試験」などですが、これはデータサイエンティストそのものを認定する資格ではなく、データ基盤の設計・運用を扱う試験です。

資格が必須ではない理由は、業務独占資格ではないため

医師や弁護士のように、資格がなければその業務を行えない資格を業務独占資格と呼びます。データサイエンティスト関連の資格はいずれも業務独占資格ではないため、資格を持たない状態でもデータサイエンティストとして働けますし、名乗ることもできます。

実際に、統計学やプログラミングを実務や独学で身につけ、無資格のまま活躍している方は多くいます。

それでも資格を取る2つのメリット

資格が必須でないとしても、取得には次の2つのメリットがあります。

  • 学習の指針になる:出題範囲が体系的に整理されているため、独学で陥りがちな「何を、どこまで学べばいいのかわからない」という状態を防げます
  • 転職・評価の場面で参考情報になる:実務未経験の場合、学習の継続性や基礎知識の水準を客観的に示す材料として機能します

ただし、資格を取れば採用が決まるわけではありません。この点は後半の「資格は採用に効くのか」で詳しく解説します。

データサイエンティストの資格8選。3つの系統で整理します

資格が必須ではないことを確認したところで、次に具体的にどのような資格があるのかを見ていきます。データサイエンティストにおすすめの資格は、証明したいスキルによって3つの系統に整理できます。

データサイエンティストの資格を3系統(データ分析・統計、AI・機械学習、プログラミング・DB)に分けた図

3系統のどれから選ぶかは、データサイエンティストの仕事のどの部分を先に固めたいかで決まります。データのばらつきや偏りを読み解く統計の知識を固めたいなら統計系、AIで何ができるかを押さえたいならAI系、手を動かす力を示したいならプログラミング系です。系統ごとに、試験の受け方と選ぶときの判断材料も添えて紹介します。

データ分析・統計の基礎を証明する資格

データサイエンティストの土台となる統計・データリテラシーを証明する資格です。

  • データサイエンティスト検定(DS検定)リテラシーレベル:データサイエンティスト協会が実施する、アシスタントレベル(見習い相当)の知識を問う試験です。データサイエンス力・データエンジニアリング力・ビジネス力の3領域を横断的に扱います
  • 統計検定 データサイエンス基礎・発展・エキスパート:日本統計学会公認の試験で、統計知識とデータ分析の実践力を段階的に測ります。基礎はExcelを用いた実技形式です

2つの資格は、受験できる時期が大きく違います。DS検定は試験期間が決まっており、2026年は第13回が6月6日から21日に全国の試験会場で行われます。一方、統計検定のデータサイエンス系3種はCBT方式(コンピューターで解答する方式)で通年実施されており、準備ができた時点で会場を予約して受けられます。

そのため、学習の締め切りを外から決めたい方はDS検定の日程に合わせて計画を立て、仕事の繁忙期を避けて自分のペースで受けたい方は統計検定から始める、という選び方ができます。どちらも合否だけでなく、不正解だった分野を次の学習範囲に反映させる使い方をすると、受験の価値が上がります。

AI・機械学習の実装力を証明する資格

機械学習・ディープラーニングの理解と実装力を示す資格です。

  • G検定(ジェネラリスト検定):日本ディープラーニング協会(JDLA)が実施し、AIを事業に活用する知識を問います。実装は問われないため、非エンジニアも受験しやすい試験です
  • E資格(エンジニア資格):ディープラーニングの理論と実装能力を問う上級資格です。JDLA認定プログラムを試験日から過去2年以内に修了していることが受験条件となる点が、他の資格と大きく異なります

G検定は2026年にオンライン試験を年6回、会場試験を年3回実施する予定で、オンライン試験は自宅で受けられます。受験の機会が多いため、学習の区切りとして組み込みやすい資格です。

E資格は2026年は2月と8月の年2回で、各地の指定会場で受験します。認定プログラムの受講期間を含めると、受験を決めてから試験日まで半年前後かかることも珍しくありません。受けたい回を先に決め、そこから逆算して認定プログラムの開始時期を選ぶのが現実的な進め方です。

プログラミング・データベースの実装力を証明する資格

分析を実際に手を動かして行うための実装スキルを示す資格です。

  • Python 3 エンジニア認定基礎試験:Pythonの文法・基本ライブラリの理解を問う入門資格です
  • OSS-DB技術者認定試験(Silver):PostgreSQLを対象に、データベースの設計・運用の基礎知識を測ります
  • データベーススペシャリスト試験:IPAが実施する国家試験で、データベースの企画・設計・運用を扱う高度区分です

Python 3 エンジニア認定基礎試験は通年のCBT方式で、60分・40問、正答率70%が合格ラインです。主教材はオライリー・ジャパンの「Pythonチュートリアル」と公式に示されているため、教材選びで迷う必要がありません。OSS-DB Silverはテストセンターかオンラインで受けられ、約50問の構成です。認定に有効期限はありませんが、5年ごとの再認定の仕組みがあります。

この系統の資格は、データを集めて整える工程を担う力を示すものです。分析の現場では、分析そのものより前のデータの取得と整形に時間を取られることが多く、SQL(データベースからデータを取り出す言語)を書けるかどうかは実務で差がつきやすい部分です。

なお、競合の記事で取り上げられることの多いデータサイエンス数学ストラテジスト、CBAS(データ分析実務スキル検定)、AWSやGoogle Cloudの機械学習関連の認定は、本記事の8選には含めていません。数学ストラテジストとCBASは統計系の資格と範囲の重なりが大きく、クラウドの認定は使っているクラウドが決まっている職場で役に立つ資格だからです。応募先の求人票に名前が出ている場合に、追加で検討すれば十分です。

8資格を難易度・費用の観点で比較すると、次のようになります。

資格主な対象者難易度受験料(一般)試験形式
DS検定 リテラシーレベル未経験〜学習初期易しい10,000円(税抜)100分・100問の選択式
統計検定 データサイエンス基礎統計の実技を固めたい人易しい7,000円CBT・Excel実技
統計検定 データサイエンス発展分析実務に進む人標準6,000円CBT
統計検定 データサイエンスエキスパート実務経験者難しい8,000円CBT
G検定AI活用の知識を示したい人標準13,200円100分・145問(2026年第1回より)
E資格実装まで担う技術者難しい33,000円120分・会場試験・認定講座の修了が必要
Python 3 エンジニア認定基礎試験プログラミング初学者易しい11,000円60分・40問のCBT
OSS-DB Silverデータ基盤に関わる人標準16,500円CBT

※受験料・試験形式は2026年9月時点の各公式サイト掲載値です。DS検定のみ公式が税抜で表示しており、他は税込です。データベーススペシャリスト試験は2026年度からCBT方式へ移行し実施時期も変更されるため、受験手数料を含めIPA公式サイトで最新情報をご確認ください。

この表から読み取れるのは、入口となる資格は1万円前後で受けられる一方、E資格だけは受験料も前提条件も一段重いという点です。いきなりE資格を目指すのではなく、土台から積み上げる設計が現実的です。

出典:データサイエンティスト協会 DS検定公式・JDLA公式・統計検定公式

データサイエンティストの資格をレベル別に選ぶ

8つの資格を一覧で見ても、自分がどれを受けるべきかは判断しづらいものです。そこで、現在のレベル別に選び方を整理します。

現在のレベルおすすめの資格理由
未経験・学習を始めたばかりDS検定 リテラシーレベル、Python 3 エンジニア認定基礎試験出題範囲が明確で、学習の全体像をつかみやすい
独学で実務レベルを目指すG検定、統計検定 データサイエンス基礎・発展分析の考え方とAI活用の知識を並行して固められる
実務経験者・キャリアアップE資格、統計検定 データサイエンスエキスパート、OSS-DB Silver実装力・専門性を客観的に示せる

未経験の方がまず選ぶなら、DS検定リテラシーレベルが無理のない選択です。データサイエンティスト協会が定義するスキル領域に沿って出題されるため、この職種に何が求められるのかを学習しながら把握できます。

自分がどの段階にいるか迷う場合は、次の3つの問いで判断できます。

  • CSVファイルを読み込み、条件で絞り込んで集計する処理を、Pythonで調べながら書けるか
  • 平均と中央値の違いや、相関と因果の違いを、例を挙げて説明できるか
  • 分析した結果を、上司や顧客が判断に使える形のレポートにまとめた経験があるか

1つ目に答えられない場合は「未経験・学習を始めたばかり」の段階です。1つ目と2つ目に答えられて3つ目の経験がない場合は「独学で実務レベルを目指す」段階、3つとも当てはまる場合は「実務経験者」の段階と考えてください。段階を実際より高く見積もると、難しい資格の学習で基礎の穴が見つかり、結局戻ることになります。迷ったら1つ下の段階から始めるほうが、合計の学習時間は短くなりやすいです。

また、すでにエンジニアとして働いている方は、段階の判断と別に、本業との重なりも考慮してください。たとえばデータベースを扱う業務をしている方ならOSS-DB Silverの範囲の多くは既に経験しているため、優先度を下げてG検定や統計検定に時間を回すほうが、データサイエンティストとして不足している部分を効率よく埋められます。

未経験からのデータサイエンティスト資格取得。取るべき順番と理由

レベル別の目安がわかったところで、未経験の方が迷いやすい「どの順番で取るか」を具体的に示します。難易度が低い順ではなく、前提知識の依存関係に沿った順番で進めるのが要点です。

データサイエンティストの資格を取る4ステップの順番

1. Python 3 エンジニア認定基礎試験(実装の土台をつくる)

最初に手を動かせる状態をつくります。データ分析はPythonのコードを書きながら進めるため、文法とライブラリの基礎がないと、この後の学習内容が「読むだけ」で終わってしまいます。学習期間の目安は1〜2ヶ月です。

この段階で意識したいのは、試験対策の問題を解くだけで終わらせず、公式の主教材「Pythonチュートリアル」のコード例を自分の手で打ち込んで動かすことです。リスト、辞書、関数、ファイルの読み書きを一通り自分で書けるようになれば、次の段階に進む目安になります。

2. G検定と統計検定データサイエンス基礎(知識の土台をつくる)

次に、AIの全体像と統計の基礎を並行して固めます。G検定はAI・機械学習が何をしているかを俯瞰でき、統計検定データサイエンス基礎はExcelを使った実技形式のため、データを扱う感覚が身につきます。学習期間の目安はそれぞれ1〜2ヶ月です。

2つを並行するときは、受験の順番を日程で決めると計画が崩れにくくなります。G検定は年に複数回の試験日から1つを選び、統計検定データサイエンス基礎は通年受けられるため、G検定の試験日を先に確保し、その前後で統計検定の会場を予約する形です。統計の学習では、教材の計算例を1つ選び、同じ計算をPythonでも書いてみると、ステップ1で身につけた実装の力が落ちずに済みます。

3. データサイエンティスト検定 リテラシーレベル(実務の全体像をつかむ)

土台ができた段階でDS検定に進みます。ビジネス力を含む3領域を扱うため、分析スキル単体ではなく「データサイエンティストの仕事全体」の輪郭がつかめます。1と2を先に済ませておくと、重複する範囲を短時間で消化できます。

DS検定は受験できる期間が年に数回の決まった時期に限られるため、ステップ2に取りかかる時点で、DS検定を受ける回を決めておくのがおすすめです。ステップ2の学習が予定より延びた場合でも、DS検定の日程に向けて学習を締めくくる区切りになります。ビジネス力の問題は、分析の目的の立て方やプロジェクトの進め方を問うもので、ここで初めて触れる内容も多いため、重点的に時間を割いてください。

4. E資格・統計検定データサイエンス発展以上(専門性を深める)

ここまでで基礎が固まってから、専門性を示す資格に進みます。E資格は認定プログラムの修了が前提となるため、受験を決めた時点で講座の選定と受講計画も必要です。

ただし、ステップ4は全員に必要なわけではありません。目指す職種が、ビジネス部門の課題を分析で解く役割であれば統計検定データサイエンス発展を、機械学習モデルを実装して運用する役割であればE資格を選ぶ、というように、応募したい求人の仕事内容から逆算して1つに絞ります。両方を同時に狙うと学習範囲が広がりすぎるため、この段階では資格の数を増やすより、次の章で触れる成果物づくりに時間を回すほうが採用の場面では効果的です。

つまり、実装の土台→知識の土台→実務の全体像→専門性という順に積み上げると、前の資格で学んだ内容が次の資格の理解を助ける構造になります。

ここまでデータサイエンティストの資格の取得順について解説しましたが、「順番はわかったものの、この土台を独学で1人で積み上げきれるか不安」という方は、Craft Collegeをご検討ください。

Craft CollegeのDS COURSEでは、資格ごとの出題範囲を個別に暗記するのではなく、Pythonでのデータ分析から機械学習、生成AI・LLM活用までを1本の実装課題としてつなげて学べます。現役データサイエンティストが伴走するため、独学でつまずきやすい「学習範囲の広さ」と「1人で進める孤独感」の両方を解消できます。

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データサイエンティストの資格は採用に効くのか

取得順を示したところで、多くの方が気にする核心の疑問に触れます。「資格を取っても意味がないのでは」という声は実際にあり、この点は正直に整理しておく必要があります。

資格の役割と採用現場が見ているものの違い

採用で見られているのは、資格の有無より実装経験

リベルクラフトでもデータ活用の案件でエンジニアの採用や参画者の選定を行っていますが、資格の有無だけで判断することはありません。実際に確認するのは次のような点です。

  • 自分でデータを取得し、前処理から可視化・モデル構築まで通した経験があるか
  • 分析結果を、意思決定できる言葉に翻訳して説明できるか
  • コードが他の人に読める状態になっているか

資格はこれらを保証するものではないため、学習の証明にはなっても実務能力の保証にはならないというのが実態です。

生成AI・LLM活用は既存資格の出題範囲を超えている

もう1つ押さえておきたいのが、資格のカバー範囲です。生成AIの業務活用やRAG(社内データを検索して回答に反映する仕組み)の構築は現場で急速に広がっていますが、既存資格の出題範囲はそこまで追いついていません。

データサイエンティストの仕事が生成AIでどう変わりつつあるかは、こちらの記事で詳しく解説しています。

参照記事:データサイエンティストの仕事内容。生成AIで変わったことと、11年変わらないこと

資格は入口として使うのが現実的

以上を踏まえると、資格は「実力の証明書」ではなく「学習を体系化し、面接で話せる材料をつくる入口」と位置づけるのが現実的です。つまり、資格取得と並行して手を動かした成果物を残しておくことが、結果的に採用につながりやすくなります。

面接で資格について話すときも、合格した事実だけを伝えるより、学んだ内容を何に使ったかまで話すほうが評価につながります。たとえば「統計検定データサイエンス基礎で学んだ検定の手法を使い、公開データで地域ごとの差が偶然の範囲かを確かめた」と説明できれば、資格が知識の証明から実務に近い経験の証明に変わります。資格ごとに1つずつ、このように話せる題材を用意しておくのがおすすめです。

データサイエンティストの資格取得に向けた勉強法。独学とスクール

資格の実務価値を確認したところで、次はどう学ぶかという手段の話に移ります。

独学で取れる資格と、独学が向いている人

DS検定リテラシーレベル、G検定、Python 3 エンジニア認定基礎試験は、公式テキストと問題集が充実しているため独学でも十分に狙えます。独学が向いているのは、次のような方です。

  • 学習計画を自分で立てて継続できる
  • すでにExcelやプログラミングに触れた経験がある
  • 業務時間外に一定の学習時間を確保できる

一方で、E資格は認定プログラムの修了が受験条件のため、独学だけでは受験できません。

独学で進める場合は、次の順番で準備すると遠回りを防げます。

  1. 公式サイトで出題範囲を確認する:試験の実施団体が公開している出題範囲やシラバスを読み、知らない用語に印をつけて学習範囲の大きさをつかみます
  2. 教材を1冊に絞って通読する:公式テキストか主教材を1冊選び、最初は理解が浅くても最後まで読み切ります
  3. 問題演習で弱い分野を洗い出す:問題集を解き、間違えた分野だけを教材に戻って読み直します
  4. 弱い分野を手を動かして確かめる:統計やAIの用語は、PythonやExcelで小さな例を作って動かすと定着します
  5. 受験日を先に予約する:通年受けられる試験は先延ばしになりやすいため、学習を始めた時点で受験日を決めます

独学が止まる原因の多くは、4の段階でエラーが解決できずに学習が進まなくなることです。1つのエラーに半日以上かかる状態が続くなら、質問できる相手を確保する時期と考えてください。

スクールを使うと変わること

独学の難所は、出題範囲の広さに対してどこから手をつけるかを判断できない点と、コードが動かないときに解決まで時間がかかる点です。スクールを使うと、次の2つが変わります。

  • 学習範囲が絞られる:職務で求められる水準から逆算した内容に集中できます
  • 実装でつまずいた時間が短くなる:エラーの原因特定を伴走してもらえるため、学習が止まりません

データサイエンティストの資格取得後にすべきこと

学び方が決まった方に向けて、資格を取った後のアクションを整理します。

ポートフォリオ・実装経験に変換する

資格取得後は、学んだ内容を成果物に変える工程が要ります。公開データを使った分析でも構わないので、課題設定から前処理・分析・考察までを1本通し、GitHubやレポートの形で残しておきます。前述のとおり、採用で見られるのはこの部分です。

資格の学習を成果物に変える4工程(課題設定、データ収集・前処理、分析・モデル構築、考察・公開)

成果物は、次の4工程を1本通すことを目標にします。

  1. 課題設定:「どの地域で売上が伸びているか」のように、答えが出たら何かを判断できる問いを1つ決めます。資格の学習で扱った分野に近い題材を選ぶと、学んだ知識をそのまま使えます
  2. データ収集・前処理:政府統計や自治体のオープンデータなど、誰でも入手できるデータを使います。欠損値や表記の揺れをどう処理したかを記録しておくと、面接で説明できる材料になります
  3. 分析・モデル構築:集計と可視化から始め、必要な場合だけ機械学習のモデルを使います。複雑な手法を使うことより、なぜその手法を選んだかを説明できることが大切です
  4. 考察・公開:結果から何が言えて何が言えないかを文章にまとめ、コードと合わせてGitHubに公開します

最初の1本は、1〜2ヶ月で終えられる小さな規模で構いません。資格の学習と並行する場合は、ステップ2の統計の学習が終わった頃に1本目に取りかかると、統計検定で学んだ内容を分析に使えて、試験の復習にもなります。

公開する前に、自分以外の人がREADMEだけを読んで、何を目的に、どのデータで、何が分かったのかを理解できるかを確かめてください。READMEで目的と結果が伝わらなければ、コードの中身まで見てもらえないことがあるためです。

関連するキャリア情報もあわせて確認する

資格と学習の方向性が固まったら、キャリア全体の情報も押さえておくと判断がぶれません。以下の記事もあわせてご覧ください。

まとめ

本記事では、データサイエンティストの資格について解説しました。

  • データサイエンティストを認定する国家資格は存在せず、関連資格はいずれも民間資格です
  • 業務独占資格ではないため、資格がなくてもデータサイエンティストとして働けます
  • 押さえておきたい資格は、データ分析・統計、AI・機械学習、プログラミング・データベースの3系統に整理できます
  • 未経験からは、実装の土台→知識の土台→実務の全体像→専門性の順に取ると学習効率が上がります
  • 採用で見られているのは資格の有無より実装経験のため、資格は入口として使い、成果物を並行して残すのが現実的です

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ここまで読んで、「資格の順番はわかったけれど、実務レベルまで1人でたどり着ける自信がない」と感じた方も多いのではないでしょうか。

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この記事を書いた人

慶應義塾大学で金融工学を専攻。 卒業後はスタートアップのデータサイエンティストとして、AI・データ活用コンサルティング事業などに従事。 その後、株式会社セブン&アイ・ホールディングスにて、小売・物流事業におけるAI・データ活用の推進に貢献。 株式会社リベルクラフトを設立し、AIやデータサイエンスなどデータ活用領域に関する受託開発・コンサルティングや法人向けトレーニング、教育事業を展開。

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