生成AIを用いたFAQシステムの構築方法。精度を高める3つのポイントを解説
「FAQを用意しているのに自己解決率が上がらない」「担当者ごとに回答の品質がバラついてしまう」といった悩みを抱える方も多いでしょう。近年は、顧客接点の増加や人手不足の影響により、従来のFAQ運用だけでは対応しきれないケースが増えています。
こうした状況の中で注目されているのが、生成AIを活用したFAQシステムです。ユーザーの質問意図を理解し、最適な回答を生成できるため、対応品質と業務効率の両立が期待できます。
そこで本記事では、
- 生成AIを使ったFAQ作成のメリット
- ChatGPTを用いたFAQの作成方法
- FAQを構築するためのポイント
についてわかりやすく解説します。
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そもそも生成AIを用いてFAQ作成はできる?
結論から言うと、生成AIを用いてFAQを作成することは十分可能です。むしろ近年では、従来のように人手で一つひとつ質問と回答を用意する方法よりも、効率的かつ網羅的にFAQを整備できる手段として注目されています。
生成AIは、過去の問い合わせ履歴やマニュアル、チャットログなどのテキストデータをもとに、
- どのような質問が多いのか
- ユーザーがどのような言い回しで困っているのか
を分析し、それに対応する自然な回答文を自動生成できます。そのため、これまで見落とされがちだった潜在的な質問も含めてFAQを拡充することが可能です。
ただし、生成AIが出力する内容はあくまで学習データや参照情報に依存するため、そのまま使うのではなく、正確性や表現の適切さを人間がチェックする工程は必要になります。
一般的なFAQ作成の方法
一般的なFAQ作成の流れは、単に質問と回答を用意するだけではなく、「収集→整理→作成→改善」という一連のプロセスで設計されます。以下は、作成のフローです。
- 問い合わせ・データの収集
- よくある質問の抽出・分類
- 質問文の整理・統一
- レギュレーションの作成
- 回答の作成
- 公開・運用・改善
用語や表現のばらつきを防ぐために、FAQ全体の記載ルールや更新フローをあらかじめ定めておく必要があります。レギュレーションがないと、情報の一貫性が失われ、かえってユーザーの混乱を招く恐れも。
公開後も定期的に内容を見直し、最新の情報に更新し続けることで、より実用性の高いFAQとして機能します。一方、生成AIを活用することで、質問の整理や回答作成の効率を高めることも可能になっており、運用の質とスピードの両立が実現しやすくなっています。
生成AIを使ったFAQ作成の主なメリット
ここからは実際に生成AIを活用したFAQ作成のメリットを3つ紹介します。
- 短時間で大量のFAQを作成できる
- ユーザー視点の質問を作りやすい
- FAQの更新や改善がしやすい
短時間で大量のFAQを作成できる
従来のFAQ作成では、問い合わせ履歴の確認から質問の抽出、回答文の作成までを人手で行う必要があり、担当者の負担が大きく、完成までに時間がかかるのが一般的でした。
特に新サービスの立ち上げや仕様変更時には、想定される質問を網羅するだけでも多くの工数が発生します。一方で生成AIを活用すれば、
- サービス概要やマニュアル
- 過去の問い合わせデータ
などを入力するだけで、関連性の高い質問と回答を一括で生成することが可能です。数十件から数百件規模のFAQを短時間で用意できるため、初期構築のスピードが向上。
また、ゼロから考える必要がなくなることで、担当者は内容の精査や品質チェックなどの業務に集中できる点もメリットです。
ユーザー視点の質問を作りやすい
従来のFAQは、社内の業務知識をもとに作成されることが多く、専門用語が多用されたり、実際のユーザーが使う言葉とズレてしまうことが少なくありません。その結果、
- 検索しても見つからない
- 内容が理解しにくい
といった課題が生じ、FAQが活用されないケースもあります。実際に株式会社Helpfreeが調査した内容によると、ECサイトのFAQで「疑問を解消できなかった」という利用者は51%にも上ります。

出典:ECサイトにおける疑問解消、事業者と利用者の評価に大きな乖離【ECサイトの問い合わせ手段に関する意識調査】をもとに弊社作成
一方で生成AIは、多様な言語データやユーザー行動のパターンをもとに、初心者がつまずきやすいポイントや、比較検討段階で知りたい情報を踏まえた質問を自然な言葉で生成できます。
例えば、「料金はいくらですか?」だけでなく「他社と比べて安いですか?」「無料で試せますか?」といった具体的で検索されやすい切り口の質問も作成可能です。これにより、ユーザーの検索意図に合致したFAQを整備でき、自己解決率の向上にもつながります。
FAQの更新や改善がしやすい
FAQは運用しながら改善していくこと必須ですが、手作業での更新は時間がかかるため、古い情報のまま放置されてしまうことも少なくありません。特にサービス内容が頻繁に変わる場合、すべてのFAQを人手で修正するのは現実的ではないケースもあります。
生成AIを活用すれば、新しい仕様や変更点を入力するだけで、
- 既存FAQの内容を反映した形で再生成する
- 回答文を自動的にアップデートしたりする
といったことが可能です。また、「文章をよりわかりやすくする」「表現を統一する」「トーンを調整する」といった改善も簡単に行えます。
ユーザーの検索ログや問い合わせデータをもとに不足しているFAQを追加することもできるため、常に最新かつ実用的な状態を維持しやすくなります。このように、継続的な改善サイクルを回しやすい点も、生成AIを活用する強みといえます。
生成AI(ChatGPT)を用いたFAQの作成方法
今回はゼロからFAQを考えるのではなく、すでに手元にある資料をChatGPTに読み込ませ、その内容をもとにFAQを作る流れを画像付きで以下4つのステップで解説します。
今回使う資料は、総務省の「自治体DX全体手順書【第4.0版】」で、資料をもとに自治体におけるDXの方法をすぐに質問できるFAQを作成します。
- FAQの元になる情報の準備
- プロンプトの作成
- GPTsの作成
- 回答の精度をチェックする
なお、ここで紹介する方法はChatGPTの有料プランに加入して、GPTsで活用することを前提としています。
1.FAQの元になる情報の準備
最初のステップは、PDFをそのまま入れる前に、FAQ化しやすい情報を整理することです。ChatGPTはPDFを読み込んで内容を要約したり、質問を作ったりできますが、長い資料をそのまま丸投げすると、論点が広がりすぎたり、重要度の低い箇所までFAQ候補に入ったりすることがあります。
そのため、はじめにChatGPTに重要な箇所をFAQ化してもらいます。ChatGPTの画面を開いて、以下のようにプロンプトを入力します。
【プロンプト】
添付した資料をそのままFAQとして使える形でQ&Aに変えてください。

すると以下のように出力されます。出力された結果をコピーし、Googleのドキュメントに貼り付けます。

ドキュメントに貼り付けたら、画面右上にある「ファイル→ダウンロード→Micrsoft word」の順でダウンロードをしたら準備は完了です。

なお、元々ある社内の資料などを使用するときは、FAQにした際に誤回答や正しく情報が出力されないのを防ぐため、データのクレンジングを行う必要があります。
データの前処理やクレンジングについては以下の記事で詳しく解説していますので、チェックしてみてください。
参照記事:生成AIを用いてデータ分析を効率化!やり方や注意点・活用事例も紹介
2.プロンプトの作成
次にプロンプトを作成していきます。ChatGPTの通常画面からプロンプトを生成してもらうのでも問題はないですが、ここではGPTsの「多機能プロンプトジェネレーター」を使用して作成します。
まずは、ChatGPTのホーム画面右にある「GPTの詳細を見る」をクリック。

次の画面で検索窓に「プロンプト」と入力して、「多機能プロンプトジェネレーター」を選択します。
多機能プロンプトジェネレーターを選択すると、以下の画面のプロンプト欄に「添付ファイルに基づいて、社員からの質問に回答するプロンプトを作成してください。」と入力して、先ほど作成した資料を添付します。

以下のように出力されました。
【機能一覧】
・添付資料の内容を構造的に解析し、論点ごとに整理する能力
・社員の質問意図を正確に解釈し、最適な回答方針を選択する能力
・「結論→理由→具体例(必要に応じて)」の論理構造で回答を生成する機能
・資料外の情報を排除し、完全に根拠ベースで回答する制御機能
・DX用語や専門概念を、非専門職員にも理解できる形で言い換える能力
・抽象的な質問を資料構造にマッピングし、具体化する機能
・同一テーマの質問に対して一貫した回答を維持するナレッジ統制機能
・必要に応じて関連する概念(例:BPR、工程表、推進体制など)を補足する機能
【ニュアンス】
回答は「実務的かつ信頼性の高い社内FAQ回答」を意識したトーンで作成してください。形式ばりすぎず、しかしカジュアルにもならない「落ち着いた業務説明口調」が適切です。断定すべき部分は明確に断定し、曖昧さを排除します。一方で、読み手が理解しやすいように、専門用語の補足や言い換えを適度に加えてください。上から目線にならず、「現場を支援する立場」で説明することが重要です。
【ガイドライン】
・必ず添付資料(:contentReference[oaicite:1]{index=1})の内容のみを根拠として使用すること
・「〜とされています」「資料では〜と示されています」など根拠を示す表現を適切に使うこと
・推測・一般論・外部知識の持ち込みは禁止
・回答は長すぎず短すぎず、「1分以内に理解できる分量」を目安とする
・同じ内容の繰り返しを避け、情報密度を高める
・必要に応じて箇条書きを活用し、視認性を向上させる
・「なぜそうなのか」を必ず補足し、単なる事実羅列にしない
・質問が複数論点を含む場合は、論点ごとに分けて回答する
【回答構造】
・結論: – (質問に対する最も重要な答えを一文で明確に提示)
・理由: – (資料に基づいた根拠を簡潔に説明)
・詳細説明: – (必要に応じて補足・具体化・背景説明)
・補足(任意): – (関連する重要概念や注意点を追加)
【初期出力】
社員からの質問に対して、添付資料に基づいた正確な回答を作成すること。
・社員からの具体的な質問内容
・回答の想定読者(例:一般職員、管理職など)
・回答の長さの希望(簡潔/標準/詳細)
・特に強調したいポイント(あれば)
これでプロンプトの作成は完了です。
3.GPTsの作成
ここまでが終了したら実際にGPTsでFAQを作成していきます。先ほど同様に「GPTsの詳細を見る」をクリックすると、画面右上に「+作成する」が出てくるので、クリックします。

以下の画面が表示されるので、赤枠の「指示」の部分に先ほど出力したプロンプトを入力します。

次にファイルのアップロードを行います。「知識」という部分の「ファイルをアップロード」をクリックします。

最後に「機能」の部分のチェックを全て外します。

ここまで完了したら画面右上にある「作成する」をクリックして、完了です。

4.回答の精度をチェックする
作成が完了したら、実際に資料に基づいたFAQを質問してみます。

資料通りに回答を得ることができました。

なお、ここまでを読んでさらに高精度なFAQを作成したいという方は、リベルクラフトへご相談ください。
リベルクラフトでは、社内のデータをFAQに落とし込み高精度なFAQの作成が可能です。また、FAQを作成するだけでなく、お客様の業務フローに合わせた柔軟なカスタマイズにも対応します。
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高精度FAQを構築するために必要な3つのポイント
高精度なFAQを構築するためには、RAGを活用しましょう。RAGとは、AIが回答を生成する際に、あらかじめ用意した社内データやナレッジを検索し、その情報を根拠として回答を作成する仕組みです。

単なる生成AIと異なり、実在する情報を参照するため、回答の正確性や一貫性を担保しやすいのが特徴です。ただし、RAGは導入するだけで精度が上がるわけではなく、「どのデータを使うか」「どのように検索させるか」「どのように回答として整形するか」といった設計次第で成果が変わります。
そこで以下3つのポイントを押さえましょう。
- 回答の質を高めるデータエンジニアリング
- 必要な情報を漏れなく探せる仕組みを作る
- ユーザーにとって分かりやすい回答に整える
回答の質を高めるデータエンジニアリング
高精度FAQの土台となるのは、AIが参照するデータの質です。RAGでは、どれだけ高度なモデルを使っても、入力データが不十分であれば回答精度は上がりません。
特に企業内には、マニュアル・議事録・メール・チャットログなどの非構造化データが散在しており、そのままではAIが正しく理解できないケースが多く見られます。そのため、AIが検索・理解しやすい形に整備するデータエンジニアリングが必要なのです。
具体的には以下のような対応が求められます。
- 文書のフォーマット統一(見出し構造・表記ゆれの解消)
- 不要情報の削除(古い情報・重複データの排除)
- 意味単位での分割(チャンク化)
- メタデータ付与(カテゴリ・更新日・対象業務など)
このようにデータを整備することで、AIが正しい情報を、正しい文脈で参照できるようになり、回答の一貫性と信頼性が向上します。
必要な情報を漏れなく探せる仕組みを作る
FAQの精度が低い原因は、AIの文章生成能力ではなく、必要な情報を適切に検索できていないことにあるケースが大半です。ユーザーの質問は、社内文書と同じ言葉で入力されるとは限りません。
例えば、
- 社内表現:「利用停止」
- ユーザー表現:「解約したい」「使うのをやめたい」
このような表現のズレがあると、該当情報にヒットせず、的外れな回答につながります。そのため、検索精度を高めるには以下の仕組みが重要です。
- 言い換え・同義語の補完
- ベクトル検索による意味検索の導入
- FAQログをもとにした検索改善
- ユーザー表現と社内用語のマッピング
つまり、単語一致で探すのではなく、意味レベルで情報を引き当てる設計が求められます。ここを強化することで、回答の網羅性と適合率が改善されます。
ユーザーにとって分かりやすい回答に整える
高精度なFAQを実現するためには、単に情報が正しいだけでなく、ユーザーが一読してすぐに理解できる形で提示されているかが重要です。特にRAGでは、検索によって複数の関連情報が取得されるため、そのまま出力すると内容が冗長になり、かえって分かりにくくなるケースが少なくありません。
そのため、まずは質問に対する結論を先に提示し、ユーザーが知りたい要点を即座に把握できる構成にすることが求められます。そのうえで、回答に直接関係する情報だけを選び出し、補足的な情報や不要なノイズは削除することで、読みやすさと理解しやすさを高めることができます。
また、文章は長くなりすぎないように適度に区切り、箇条書きや短文を活用して整理することもおすすめです。専門用語を使用する場合は簡単な補足説明を加えることで、知識レベルに関係なく理解できる回答にすることが重要です。
このように、情報の取捨選択と伝え方の最適化を行うことで、「正しいが分かりにくいFAQ」ではなく、実際にユーザーに活用されるFAQへと改善することができます。
RAGの精度向上施策については以下の記事で詳しく解説していますので、あわせてご覧ください。
参照記事:RAGの精度向上施策・事例紹介 成功事例からRAGの具体的活用方法を学ぶ
生成AIを用いたFAQシステムの事例
ここからは実際に生成AIを用いたFAQシステムで業務効率を改善した事例を2つ紹介します。
- JR西日本カスタマーリレーションズ
- 三菱UFJ銀行
JR西日本カスタマーリレーションズ

| 課題 | 応対記録の要約負荷が大きい |
| 取り組み | 通話内容要約AIを導入 |
| 成果 | 後処理時間を18〜54%効率化 |
JR西日本カスタマーリレーションズでは、JR西日本お客様センターで受けた電話問い合わせの内容を要約する業務に、OpenAIのGPTシリーズを基盤とする生成AIを導入しました。
もともと同センターでは、月間約7万件の電話問い合わせを受け付けており、通話後にオペレーターが応対内容を要約し、スーパーバイザーが確認する運用だったため、後処理の負荷が大きく、要約品質のばらつきも課題に。
導入後は、音声認識で書き起こしたテキストを貼り付けるとAIが要約結果を自動生成する形となり、
- 要約作成と確認の負担軽減
- 応対記録の均質化
- VOC(顧客の声)分析のしやすさ向上
につなげています。実証実験では、後処理時間が長い3業務領域で18%〜54%の効率化が確認され、現場活用に足る精度と効果が認められたため、正式導入に至りました。
三菱UFJ銀行

出典:三菱UFJ銀行
| 課題 | 行内手続きやナレッジ確認に工数がかかる |
| 取り組み | セキュアなMUFG版ChatGPTを構築 |
| 成果 | 行内照会・文書作成の効率化基盤を整備 |
三菱UFJ銀行では、銀行業務に関わるルール、会議録、法令、各種手続きなどの情報量が多く、行員が必要な情報をその都度調べたり、他部署や上司に確認したりする負担が大きいことが課題でした。
この課題に対してMUFGは、セキュアな行内向け環境を構築し、Azure OpenAI Serviceと連携したMUFG版「ChatGPT」を開発。これにより、一般公開型サービスのように入力内容が外部学習に使われる懸念を抑えながら、行内で安全に生成AIを使える体制を整えています。
三菱UFJ銀行では、行員が業務上の疑問を調べたり、手続きの確認先を探したりする負担を減らし、必要な情報へより早くたどり着ける体制づくりが進みました。特に、事務手続き照会や稟議書作成、情報整理のように、過去資料やルールを参照しながら進める業務では、生成AIを活用することで確認作業の効率化が期待されています。
生成AIを用いたFAQ作成における注意点
最後に生成AIを用いたFAQ作成における注意点を3つ解説します。
- ハルシネーションが起きる可能性がある
- 情報漏洩のリスクがある
- 定期的にFAQを更新する必要がある
ハルシネーションが起きる可能性がある
生成AIを用いたFAQ作成では、ハルシネーションに注意する必要があります。ハルシネーションとは、AIが一見もっともらしい文章を生成しながら、実際には根拠のない内容や誤った情報を含めてしまう現象を指します。
特にFAQは、ユーザーが「正しい答え」を求めて閲覧するコンテンツであるため、誤情報が掲載されると、問い合わせの増加やクレーム、企業への信頼低下につながるおそれがあります。
たとえば、
- 料金
- 契約条件
- 対応範囲
- 手続き方法
などの説明に誤りがあると、ユーザーに不利益を与える可能性もあります。そのため、生成AIに回答を作らせた後は、そのまま公開するのではなく、必ず社内資料や公式情報と照合し、人の目で内容を確認する工程を設けましょう。
情報漏洩のリスクがある
生成AIを用いたFAQ作成では、情報漏洩のリスクにも注意する必要があります。FAQを作成する際には、さまざまな情報をもとに質問と回答を整理しますが、その過程で個人情報や機密情報が含まれたまま生成AIに入力してしまうと、情報管理上の問題が発生する可能性があります。
本記事で紹介しているChatGPTを用いたFAQ作成などは、手軽に使える一方で、入力する情報のデータを学習される可能性も。
そのため、生成AIをFAQ作成に活用する場合は、まず入力前のデータを見直し、個人を特定できる情報や機密性の高い内容を削除・匿名化しましょう。あわせて、社内で「何を入力してよいのか」「どのツールなら利用できるのか」といったルールを決めておくことで、現場の担当者も安心して活用しやすくなります。
生成AIは便利な反面、使い方を誤るとリスクを生むことがあります。だからこそ、効率化だけを見るのではなく、情報を守る視点も持ちながら運用することが重要です。
定期的にFAQを更新する必要がある
生成AIを用いてFAQを作成したとしても、一度作って終わりではありません。FAQは公開後も定期的に更新し続ける必要があります。なぜなら、商品やサービスの仕様変更、料金改定、制度改正、社内ルールの見直しなどが起きると、過去に作成したFAQの内容がすぐに古くなる可能性があるためです。
生成AIは既存情報をもとに文章を作るため、参照している元データが古ければ、当然ながらFAQの内容も古いままになります。その結果、現在の運用と異なる案内をしてしまい、ユーザーの混乱や問い合わせ増加を招く原因になりかねません。特に、FAQはユーザーの自己解決を支える重要なコンテンツであるため、情報の鮮度が低いと利便性そのものが下がってしまいます。
そのため、FAQは公開後も定期的に見直し、問い合わせ内容の変化や実際の検索キーワード、ユーザーの離脱ポイントなどを踏まえて改善していくことが重要です。
高精度FAQの構築は「リベルクラフト」へ
生成AIを用いたFAQシステムは、単に質問と回答を自動で作る仕組みではありません。実際に成果を出すためには、元になるデータを整え、必要な情報を正しく検索できるようにし、ユーザーが理解しやすい形で回答を提示するところまで設計することが重要です。
特に、RAGのように社内データを参照しながら回答を生成する仕組みを活用すれば、従来のFAQよりも回答の正確性や一貫性を高めやすくなります。しかし、本記事を読んで「FAQの作成が難しそう」「データを活用したいが、情報漏洩などの不安もある」という方は、リベルクラフトへご相談ください。

リベルクラフトでは、生成AIやRAGを活用しながら、企業ごとの業務や保有データに合わせた仕組みづくりを支援しており、構想策定から実装、運用まで一気通貫で伴走。
企業データを使えるデータへ転換し、業務改善や事業成長につなげる支援や、RAG・Dify・Agentic RAGを活用した個社別のFAQ構築・運用支援をしますので、実際に現場で使われる仕組みとして定着させたい方は、リベルクラフトへご相談ください。
⇨リベルクラフトへのご相談はこちら
この記事を書いた人
慶應義塾大学で金融工学を専攻。 卒業後はスタートアップのデータサイエンティストとして、AI・データ活用コンサルティング事業などに従事。 その後、株式会社セブン&アイ・ホールディングスにて、小売・物流事業におけるAI・データ活用の推進に貢献。 株式会社リベルクラフトを設立し、AIやデータサイエンスなどデータ活用領域に関する受託開発・コンサルティングや法人向けトレーニング、教育事業を展開。



