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  • 「Difyをローカル環境で構築したいが、やり方がわからない」という方も多いでしょう。Difyをクラウド環境で利用する人は多いですが、ローカル環境でも構築するメリットがあります。

    しかし、ローカル環境での構築はクラウド環境に比べて難しく、正しいやり方でできなければ動作しないことも。

    そこで本記事では、

    • Difyのローカル環境を構築する5つのステップ
    • ローカル環境で構築するメリット
    • 構築後に実施するべき対策

    までわかりやすく解説します。

    「Difyを活用したいが、活用方法がわからない」「そもそもDifyを扱える人材がいない」という方は、リベルクラフトへご相談ください。

    ローカル環境ではあらゆるカスタマイズが可能なので、使いやすくビジネス課題解決に直結する環境を構築します。まずは以下のリンクからお気軽にご相談ください。

    ⇨リベルクラフトへのご相談はこちら

    Difyとは

    Difyとは、AIアプリを簡単に開発・運用できるオープンソースのプラットフォームです。ChatGPTやClaudeなどを利用して、

    • チャットボット
    • データ分析ツール
    • ワークフロー自動化

    などをGUIベースで作れるため、プログラミング経験が少ない人でも扱いやすいことが特徴です。

    たとえば「社内FAQチャット」「文章要約ツール」「社内文書検索アプリ」などを、コーディングなしで構築できます。さらに、複数のLLMを切り替えて比較できるなど、AI開発を効率化する仕組みが揃っているのもポイントです。

    Difyでできることについては以下の記事で詳しく解説していますので、ローカル環境を構築する前にご一読ください。

    参照記事:Difyで何ができる?5つの特徴と活用例を成功事例も交えて紹介

    Difyの構築方法

    Difyを構築するには主に2つの方法があります。まずは以下の表を確認して、どちらを選ぶべき比較しながら決めてみてください

    選ぶポイントローカル環境クラウド環境
    機密データを守りたい向いている要検討(設定次第)
    独自機能を追加したい自由度が高い制限あり
    すぐに使い始めたい初期構築が必要登録すぐ使える
    運用できる人が少ない負担が大きいメンテ不要で運用可能
    ランニングコストを抑えたい長期的に安い利用料が増えがち
    利用者が増えても安定させたい自力で拡張自動でスケール
    高い技術力がある活用しやすい必須ではない
    個人利用・小規模検証非常に手軽無料プランで可能

    ローカル環境で構築する

    ローカル環境でDifyを構築する方法とは、クラウド上のサーバーに依存せず、手元のPCや社内のオンプレミスサーバーにDifyをセルフホストして運用する方式です

    GitHubからソースコードを取得し、Docker Composeを使ってコンテナとして起動する流れが基本となるため、システム構築の経験がある人であれば、最短で数分〜数十分ほどで環境を立ち上げることが可能です。

    ローカル環境での構築は、外部に情報を出さずに安全なAI活用を行いたいケースに向いており、

    • 機密文書を扱う企業や
    • 個人情報が含まれる社内ナレッジを管理しながらAIアプリを開発したい組織

    などに適しています。

    また、オープンソースとして提供されているDifyは、利用者側で自由にプラットフォームの設定や機能をカスタマイズできるため、自社専用機能の追加やワークフローの最適化などにも柔軟に対応できるという特徴があります。

    クラウド環境で構築する

    クラウド環境でDifyを構築する方法には、

    • 公式のSaaS版である「Dify Cloud」を利用する
    • AWS・Azure・Google Cloudといったクラウド上に仮想マシンを構築してセルフホストする
    • Dify Premium AMIを活用して、あらかじめDifyがセットされた環境を即座に利用する

    など複数の選択肢があります。

    SaaS版を選べば、ユーザー登録を行うだけで使い始めることができるため、インフラ構築の知識がなくてもスムーズに導入できる点が魅力です。

    一方、セルフホスト型は構築の自由度が高く、自社のネットワーク要件やセキュリティ基準に合わせた環境を作りやすい反面、セットアップや保守を自社で行う必要があります。クラウド環境は、大規模運用や社内全体での利用を想定している組織にも適しています。

    Difyをローカル環境で構築するメリット

    Difyをローカル環境で構築するメリットは主に以下の3つです。ローカル環境での構築を検討している方は、理解しておきましょう。

    • 会社内だけで安全にデータを扱える
    • ネットが使えなくても安定して使える
    • 自社のやり方に合わせて自由にカスタムできる

    会社内だけで安全にデータを扱える

    ローカル環境でDifyを運用するメリットは、企業が扱うデータを外部に出さず、自社のサーバー内だけで管理できる点にあります。

    顧客情報や設計データのようなセンシティブな内容も社内ネットワーク内に留められ、外部攻撃や第三者からのアクセスリスクを減らすことができます。APIキーやナレッジベースなどの情報もクラウドに預ける必要がないため、医療・金融・製造などの分野では特におすすめです。

    また、クラウドサービスと比べて処理が近い場所で行われるため遅延が起きにくく、セキュリティを守りながらスムーズに活用できる点も魅力です。

    ネットが使えなくても安定して使える

    ローカルにDifyを構築しておけば、インターネットが使えない状況でもそのまま機能を維持でき、クラウドサービスのように通信が止まると動作しない、といった心配がありません。

    外部ネットワークから切り離された場所でも、内部ネットワークだけでAIの処理を行えるため、災害・障害で回線が不安定になる環境でも安心して利用できます。

    クラウド側の障害や混雑状況に左右されないため、リアルタイムの判断が必要な品質検査や医療支援のような用途でも安定したパフォーマンスを維持。さらに、物理的に閉じたネットワーク上で動かすことで、外部からの不正アクセスを防ぎやすく、システム全体の安全性を高められる点も利点です。

    自社のやり方に合わせて自由にカスタムできる

    Difyはオープンソースとして公開されているため、コードを直接編集し、自社が必要とする機能やルールに合わせて柔軟に仕立てることができます。

    例えば、

    • 既存のシステムと連携
    • 独自のデータ処理を追加する

    といった高度なカスタマイズも可能で、業種や業務形態に合わせたAIツールを構築できます。

    クラウド型のサービスでは「提供されている機能内で使う」必要がありますが、ローカル環境なら制限がなく、RAGの仕組みを変更したり、特定の文章表現を優先的に出すように調整したりなど、より細やかな最適化を行えます。

    その分、内部に運用スキルを持った人材が必要となる点は注意が必要ですが、独自性の高いシステムを構築したい場合には強みです。

    Difyローカル環境の5つの構築ステップ

    ここからはDifyローカル環境の構築を5つのステップで解説します。

    1. 必要なソフトウェアをインストールする
    2. Difyリポジトリのクローンをする
    3. 環境設定ファイルの準備と編集の実施
    4. Docker Composeを使用してサービスを起動する
    5. ブラウザからのアクセスと初期設定をする

    1.必要なソフトウェアをインストールする

    まずは必要なソフトウェアをインストールしますが、その前にハードウェアがインストール要件を満たしているか確認する必要があります。必要な要件は以下のとおりです。

    ・CPU >= 2 Core: CPUが2コア以上であること
    ・RAM >= 4 GiB: メモリ(RAM)が4GB以上であること

    要件を満たしていれば、「Docker Desktop」「Git」をインストールしていきます。 以下の公式サイトに遷移し、「始めましょう」をクリック。

    次に「製品→Dockerデスクトップ→設定」からインストールするものを選択します。使用しているデバイスに応じて「Mac」「Windows」を選択しましょう。

    今回は、Mac版をダウンロードします。次にGitをインストールしていきます。以下の画面を開き、インストールをクリックします。

    すると以下の画面に遷移するため、使用するデバイスのものをダウンロードします。

    ダウンロードが完了したら、ターミナルを開いて次のステップに移行します。

    2.Difyリポジトリのクローンをする

    まず、Dify をローカル環境で動かすためには、公式が公開しているソースコード一式を自分のパソコンへコピーする必要があります。この操作を「クローン」と呼び、GitHubから、最新のDifyプログラムを取得する仕組みです。ターミナルを開き、以下のコマンドを実行します。

    git clone https://github.com/langgenius/dify.git

    このコマンドを実行すると、Dify のソースコードが含まれたフォルダがローカルに作成され、アプリを動かすために必要な設定ファイルや実行モジュールが自動的にダウンロードされます。

    処理が正常に完了すれば「Cloning into…」といった進行メッセージが表示され、最後にエラーが出なければクローン成功です。

    3.Difyにログインする

    次は、Difyを立ち上げてログインします。

    Difyをローカルで立ち上げるには、ターミナルで以下のコマンドを実行します。

    // 最初にクローンしてきたdifyのファイルの中のdockerディレクトリに移動する
    cd dify/docker
    
    //移動ができたらローカル立ち上げコマンド
    docker compose up
    

    エラーなく立ち上げを確認できたら下記URLをクリックしてください。

    http://localhost/install

    上記のURLをクリックして、Difyの管理者アカウントの設定画面が表示されるとStep2までは成功しています。

    エラーが出る場合は、Step1もしくはStep2に問題があるため、再度やり直しましょう。

    4.Difyの管理者アカウントを作成する

    次にDifyを管理者アカウントを作成します。ここでは、

    • メールアドレス
    • ユーザー名
    • パスワード

    を入力して、セットアップをクリックします。

    すると以下の画面が表示されるため、初期設定を実施していきます。

    5.ブラウザからのアクセスと初期設定をする

    最後に初期設定を行っていきます。初期設定は、APIの連携や使用するLLMの選択をしていきます。

    先ほどのトップ画面にある「最初から作成」をクリックすると以下の画面が表示されます。

    今回は「チャットボット」を選択して、アプリの説明などを入力すると以下の画面に遷移します。

    「設定に移動」を選択し、使用するLLMを選択しましょう。

    使用するLLMを選択し「セットアップ」をクリック。次にAPIキーを取得していきます。

    まずはChatGPTの公式サイトにアクセスし、下記画面の中央・右上にある「新しい秘密鍵を作成する」をクリックします。

    ここでAPI Keyの名前を入力して、「秘密鍵を作成する」を選択します。

    すると以下の画面が表示されるので、コピーを選択して、DifyのAPIキーを入力します。

    取得したAPIキーを下記画面に入力すれば初期設定は完了です。

    ここまでDifyのローカル環境構築方法について紹介しましたが、「難しい」「より高度にカスタマイズしたい」という方はリベルクラフトへご相談ください。

    リベルクラフトでは、ローカル環境の構築だけではなく、ビジネス成果に直結する独自のDify環境構築を実施します。まずは以下のリンクからお気軽にお問い合わせください。

    リベルクラフトへのご相談はこちら

    Difyローカル環境構築後に行うべきこと

    Difyローカル環境を構築した後には以下2つのことを定期的に行いましょう。

    • 定期的にアップデートを行う
    • リソース状況を確認・管理する

    定期的にアップデートを行う

    Difyをローカル環境で運用する場合、ソフトウェアをこまめに更新しておくことが大切です。セキュリティ面を強化できるだけでなく、新しい機能や改善点を随時取り入れられるためです。

    アップデートは以下の手順で行います。

    1. Difyをインストールしたフォルダに移動し、git pullを実行してプログラムの最新版を取得
    2. 現在動いているコンテナを docker compose downで一度停止し、docker compose pull によって最新のDockerイメージをダウンロード
    3. 「docker compose up -d」を実行して再びコンテナを起動すれば更新作業は完了

    更新時には、データベースの変更が自動で行われる場合があるため、ログを確認して正しく動作しているかチェックしておきましょう。また、万が一に備えて、作業を始める前にデータフォルダ一式をまとめてバックアップしておくことのがおすすめです。

    Difyのセキュリティ設定については以下の記事で詳しく解説しています。ローカル環境の構築でセキュリティが気になる方は以下の記事をご覧ください。

    参照記事:Difyのセキュリティと安全に使用するためのポイント・対策を解説

    リソース状況を確認・管理する

    Dify を安定して動かすためには、動作しているDockerコンテナがどれくらいCPUやメモリを使っているのか、日常的にチェックしましょう。

    最も手軽に利用できる標準コマンドが「docker stats」で、実行中コンテナのリソース使用状況をリアルタイムで一覧表示してくれます。

    まずは以下のコマンドをターミナルで実行します。

    docker stats

    実行すると、CPU 使用率・メモリ使用量・ネットワークIO・ストレージIOなどがライブで表示され、負荷が偏っていないかを確認できます。特定コンテナのみを監視したい場合は、コンテナ名またはIDを指定します。

    docker stats〈container_neme〉

    必要に応じて docker stats のオプションを利用すると、表示内容を絞り込んだり、形式を変えたりできます。また、利用していないコンテナやイメージが溜まってくると、ストレージを圧迫してパフォーマンス低下につながるため、「docker system prune」で定期的に整理しましょう。

    Difyの環境構築はリベルクラフトへ

    Difyは、複数のLLMを柔軟に切り替えながら、チャットボットやデータ分析ツールなどのAIアプリを構築できるプラットフォームです。

    その中でもローカル構築は、機密情報を社外へ出さずに扱える点や、オープンソースならではの高いカスタマイズ性を備えていることから、医療・金融・製造などの領域で導入しやすいです。

    また、環境構築後もアップデートやリソース管理を行うことで、安定した運用とセキュリティ確保を両立できます。もし、Difyのローカル環境構築が難しい場合はリベルクラフトへご相談ください。

    リベルクラフトでは、自社のビジネスに合ったローカル環境を構築。構築から運用支援、セキュリティ対策まで一気通貫で支援します。

    作って終わりではなく、成果が出るまで伴走支援するため、安心してDifyの構築ができます。以下のリンクからまずはお気軽にご相談ください。

    リベルクラフトへのご相談はこちら

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